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BCP対策の重要性 〜止めない物流・止まらない事業をつくるために〜

2025.11.19 07:00

BCP対策の重要性

〜止めない物流・止まらない事業をつくるために〜


■ はじめに:災害の多い日本では「止めない仕組み」が企業価値になる

日本は地震・台風・豪雨・停電・感染症…
世界でもトップクラスの“災害多発国”。

物流・EC業界では、
一度止まれば売上も信用も一気に失うリスクがあります。

だからこそ今、多くの企業が

BCP(事業継続計画)=事業を止めないための準備
に力を入れています。

BCPは「大企業だけのもの」ではなく、
中小物流会社やEC事業者こそ必要な“経営の基盤”です。


■ 1. BCP(事業継続計画)とは?

▼ 一言でいうと…

災害・事故・障害が起きても、会社の大事な業務を止めないための計画。

物流会社なら「商品を届け続ける」
EC企業なら「受注・発送を継続できる」
これがBCPの役割です。


■ 2. 物流・EC事業者がBCPを必要とする理由


▼ ① 停止=即売上損失だから

倉庫が止まれば、

  • 出荷が止まる

  • 売上が止まる

  • 顧客が離れる

特にECはスピード命なので影響は大きいです。


▼ ② 止まると「信用」が一気に下がる

  • 発送遅延

  • 商品未着

  • サイト停止

  • 在庫データのズレ

一度信用を落とすと、回復には数ヶ月〜数年かかります。


▼ ③ 物流は“災害弱者”だから

倉庫は広い・設備が多い・人が多い。
災害や停電の影響を受けやすい割に、
復旧が遅れやすい業種です。

だからこそ、BCPが必須。


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■ 3. 具体的にやるべき「BCP対策」8つ


① 複数拠点での分散管理(最重要)

1つの倉庫が止まっても、別拠点で出荷できる体制を整える。

  • 物流センターのエリア分散

  • 危険エリア(河川・液状化)の回避

  • EC事業者の在庫を複数センターへ分散

ECの“止めない仕組み”の基本です。


② バックアップ倉庫(代替拠点)の準備

  • 事前契約

  • 緊急時の優先利用権

  • 在庫の一部前送り

  • 最低限の設備・人員を確保

「いざという時の倉庫」を持つだけでも安心度が上がります。


③ データの冗長化

ECの生命線はデータ。

  • WMS・OMSのクラウド化

  • 在庫データの自動バックアップ

  • 受注データの二重保管

  • 発送履歴の外部保管

データが守られていれば、倉庫が止まっても再開が早い。


④ 通信・電源の確保

  • 発電機

  • 非常用電源

  • 通信手段(無線LAN、モバイル回線)

  • 停電時の出荷体制

停電=物流停止なので、電源確保は超重要。


⑤ サプライチェーンの代替ルート確保

  • 運送会社の複数化

  • 配送ルートの二重化

  • 災害時の配送優先順位の設定

“運べない”を回避する仕組みです。


⑥ 作業者の安全確保

まず最優先は「人の安全」。

  • 避難経路

  • 防災訓練

  • 安否確認ツール

  • 感染症対策(分散勤務・衛生管理)

物流は人が動かないと止まります。


⑦ 緊急時の手順(マニュアル化)

  • 受注停止・再開の基準

  • 出荷優先順位

  • 顧客・取引先への連絡方法

  • 緊急連絡網

  • 管理者の役割

“想定外”を無くすための備えです。


⑧ 顧客への情報公開(信頼向上)

  • サイトでBCP方針を公開

  • 透明性のある報告

  • 遅延時の迅速な案内

「しっかり備えている会社」は信用され、選ばれます。


■ 4. 物流会社・ECが導入しやすいBCPモデル例


● モデル1:小規模EC × 物流会社

  • 複数倉庫に少量分散

  • 受注データはクラウドへ

  • 配送会社は2社化

  • 非常時は「翌日→翌々日に延長」で継続


● モデル2:中堅EC × 自社倉庫

  • 倉庫は2拠点以上

  • データ全面クラウド化

  • 電源バックアップ

  • 緊急時の出荷量調整の仕組み化


● モデル3:食品EC × 冷凍冷蔵物流

  • 二重温度帯設備の確保

  • 冷凍庫の非常電源

  • 温度ロス時の緊急移管先の確保

  • 返品品の緊急処理プロトコル

冷凍・冷蔵ECは“止まったら終わり”なので特に重要。


■ 5. BCPを強化することで得られるメリット


✔ 企業の信用力が上がる

顧客・パートナーから信頼される。

✔ 売上の落ち込みを最小化できる

緊急時でも“最低限の出荷”で企業を守れる。

✔ 現場が混乱しない

マニュアルと体制があれば、迅速に対応できる。

✔ EC事業者・物流会社の関係が強くなる

「安心して任せられるパートナー」という評価に。


■ まとめ:BCPは“危機対策”ではなく“企業の信用保証”である

BCPは
「災害が来たときの保険」ではありません。

実は、

  • 普段の業務を安定させ

  • 取引先から信頼され

  • 事業成長を守るための
    “企業の信用保証”です。

物流・EC企業にとって、
BCPはもう「やるかやらないか」ではなく、
やっているかどうかで企業の格が分かれる時代。

止めない物流。止まらない事業。そのための準備が、BCP対策です。

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